ダイエットで人気の「桑の葉茶」とは?注目の栄養素も解説

近年、ダイエットに関心を持つ人のあいだで桑の葉茶への注目が高まっています。桑の葉茶は栄養が豊富に含まれていると言われているお茶です。桑の葉茶に興味があるものの、毎日の健康習慣に取り入れ、おいしく飲み続けられるのか疑問を持っている人も少なくないでしょう。

当記事では、桑の葉茶の種類や栄養素を解説します。ダイエット中の水分補給の必要性や桑の葉茶の淹れ方・おいしい飲み方についても紹介するので、桑の葉茶に興味がある人は、ぜひ参考にしてください。

ダイエットで注目が集まる桑の葉茶

桑の葉茶が、ダイエットに興味のある人やダイエットにチャレンジしている人のあいだで注目を集めています。

桑の葉茶とは、桑の木から採取した葉を乾燥させてお茶にしたもので、マルベリー茶と呼ばれることもあります。桑の木は日本各地に自生する落葉樹です。桑の葉は蚕のエサとしても知られており、古くから日本と深いかかわりがあります。

桑の葉茶の味は、かつては苦いものと言われていました。現在では日本茶の製法などを取り入れ、色味・風味にこだわった茶葉作りを行い、癖のないすっきりとした味わいを楽しめる商品が多く出回るようになりました。苦味・渋みなどは控えめな一方、香ばしい風味とコクがあり、ストレートでも飲みやすく、抹茶やほうじ茶のような味わいと表現されることもあります。

桑の葉茶の種類

原料となる桑の品種は、「からやまぐわ型」「やまぐわ型」「ろそう型」の3種類に大別されます。茶葉としてメインで栽培されているのは、からやまぐわ型です。

種類ごとに、さまざまな品種があります。中国・朝鮮半島原産のからやまぐわ型は、耐寒性は高くないものの葉の質がよい系統です。原産は中国・朝鮮半島であるものの、現在では国産のからやまぐわ型も多く栽培されており、「一ノ瀬」「はやてさかり」「しんいちのせ」といった品種が流通しています。中でも「一ノ瀬」はからやまぐわ型の半数を占めており、国産桑の中でも多く生産されている品種で、滋賀県の「永源寺桑」などのオリジナルブランド桑も生まれています。

やまぐわ型は日本の東北地方に見られる系統です。代表的な品種には「剣持」「赤木」「島ノ内」などが挙げられます。ろそう型は、からやまぐわ型と同じく中国・朝鮮半島原産で、主な品種には「魯桑」「甘楽桑」「栗本」「安藤早生」などがあります。やまぐわ型・ろそう型ともに、からやまぐわ型と異なり寒さに強い品種です。

桑の葉茶に含まれる栄養素

桑の葉茶には栄養素が豊富に含まれています。いずれの栄養素も身体にとって重要で、ダイエット中に食事量を減らす人には、不足しやすいものばかりです。

ここでは、桑の葉茶に含まれる栄養素について一部紹介します。

DNJ
「1-デオキシノジリマイシン」と読みます。DNJは化学構造がブドウ糖と似ており、ブドウ糖の代わりに小腸内で分解酵素と結合することで、糖質の吸収をブロックすると言われている物質です。桑の葉は、自然界でDNJを多量に含んでいる数少ない植物として知られています。

(出典:独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 NARO 農研機構「1-デオキシノジリマイシンを生かす桑葉の素材、加工法」/https://www.naro.affrc.go.jp/org/tarc/seika/jyouhou/H15/ryuutuu/h15ryuutuu007.html

ビタミン群
桑の葉茶には豊富な種類のビタミンが含まれています。ビタミンAとビタミンB1・B2、ビタミンEが特に多く含まれており、ビタミンAはほうれん草の10倍の含有量があると言われています。

(出典:Food for Well-being KAWASHIMAYA「桑の葉の効果・効能|糖尿病への効果は?桑の葉茶の作り方もご紹介」/https://kawashima-ya.jp/contents/?p=2317#SEC_03

その他ミネラル類
カルシウム・鉄・亜鉛・マグネシウムなど、日常的な食事で不足しやすいミネラルを含んでいます。中でもカルシウムや鉄は高い含有量です。ダイエットで食事の量を制限していて栄養が不足しているように感じる人には、桑の葉茶を飲むことで日常的にカルシウムと鉄が摂取できます。

(出典:厚生労働省「( 2 )微量ミネラル」/https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000042638.pdf

食物繊維
日本人に不足している食物繊維も、桑の葉茶には含まれています。食物繊維は大腸内の細菌によって発酵され、善玉腸内細菌のエサになることで腸内環境改善の働きにつながる栄養素です。食物繊維を摂取することで、便秘の予防や血糖値上昇の抑制など、生体機能への効果が期待できます。

(出典:厚生労度省 e-ヘルスネット「食物繊維の必要性と健康」/https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html

ルチン
ルチンは蕎麦にも含まれる、ポリフェノールの一種です。ビタミンCの吸収力を高める働きがあります。また、ポリフェノールは抗酸化物質と言われており、動脈硬化や老化の原因となる活性酸素を取り除き、体の酸化を抑える働きをします。

(出典:厚生労度省 e-ヘルスネット「抗酸化物質」/https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-009.html

ダイエットには水分補給が大切

ダイエット中は体重の増減が気になり、水分補給を控える人もいるでしょう。しかし、ダイエット中こそ水分補給が大切です。

ダイエットのために運動量を増やす人は少なくありません。本格的にジムに通うところまでいかなくとも、いつもより一駅分多く歩くといった、生活習慣の中に無理なくできる運動を取り入れる人もいるでしょう。

ダイエット中は運動量が増える一方で、食事の量が控えめになることも多く、水分が不足しやすいです。水分不足で脱水症状を起こすケースもあります。ダイエットのために運動をしても、体調を崩しては元も子もありません。健康的にダイエットをするには、しっかり水分補給をしましょう。

また、食事前に水分補給をすると胃が膨張して満腹感が得られやすくなり、食べすぎを防げます。また、食事中にも適度に水分補給を行い、食事のペースを遅くすることでも食べすぎの予防が可能です。

桑の葉茶は水分を摂ると同時に栄養バランスを整えることにもつながるので、栄養が不足しやすいダイエット中の水分補給にはおすすめの飲み物です。

ダイエット中におすすめ!桑の葉茶の淹れ方・飲み方

桑の葉茶はノンカフェイン(100g中0.01未満)なので、カフェインの摂取が気になる妊娠中の人や小さなお子さんも気軽に楽しめます。ここでは、桑の葉茶のおいしい淹れ方や飲み方を紹介します。

桑の葉茶の商品は茶葉と粉末で販売されており、それぞれ淹れ方が異なります。茶葉の場合は急須で淹れるか、ティーバッグを湯呑みややかんを使ってお湯で煮出して淹れます。いずれも4〜5分ほどじっくり煮出して、桑の葉茶のうまみを引き出すのがポイントです。茶葉タイプは香り高く風味が楽しめるのが魅力です。

一方、粉末の場合は水で薄めるだけで手軽に楽しめます。一般的に桑の葉茶は、茶葉より粉末のほうが多く販売されています。粉末であれば手軽に飲めるうえに、茶葉そのものを水に溶かして飲むので、食物繊維や不溶性のルチンなどの栄養を余すところなく摂取できるでしょう。

桑の葉茶はホットでもアイスでもおいしく飲めます。アイスティーのようにレモンを入れて香りを加えたり、牛乳で煮出してマイルドに仕上げたりなど、アレンジを加えても楽しめます。特に牛乳を使ったアレンジは牛乳の栄養価を追加できるので、タンパク質やカルシウムをしっかり摂りたい人にはおすすめです。ただし、お茶だけで十分おいしいので、ダイエットのためにも砂糖・ガムシロップ・甘味料は入れずに飲みましょう。

まとめ

桑の葉茶は、桑の木から採取した葉を乾燥させたお茶です。ビタミン・カルシウム・鉄などのミネラルをはじめとする栄養素を豊富に含んでいるため、ダイエット中の水分・栄養補給におすすめです。

また、桑の葉茶は風味も豊かで味わい深く、ホット・アイスどちらでもおいしく飲めます。アレンジを加えても楽しめますが、ストレートでも十分おいしいです。日常的に取り入れる飲み物を桑の葉茶に変えて、より効果的なダイエットを目指しましょう。

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