アミノ酸とタンパク質の違いとは|吸収の仕組みも解説

アミノ酸にはたくさんの種類があり、25分の1はタンパク質を構成しています。アミノ酸には体内合成できるもの・できないものがあるため、サプリメント・健康食品で補いたいと考える人もいるでしょう。

そこで今回は、アミノ酸・ペプチド・タンパク質の特徴と、それぞれの違いを解説します。また、それぞれが体内に吸収される仕組みも併せて紹介するので、アミノ酸とタンパク質のどちらを摂取すべきか悩んでいる人は、ぜひお役立てください。

アミノ酸とは?ペプチド・タンパク質との違いも解説

アミノ酸とは、「アミノ基」と「カルボキシル基」を分子内に併せ持つ化合物です。自然界に存在するアミノ酸は、500種類程度あります。

数多くあるアミノ酸の中で、タンパク質を構成するアミノ酸は20種類です。20種類のアミノ酸は、体内合成できる「非必須アミノ酸」と体内合成できない「必須アミノ酸」の2つに分けられます。

タンパク質を構成するアミノ酸の種類は、下記の通りです。

非必須アミノ酸・チロシン
・システイン
・アスパラギン酸
・アスパラギン
・セリン
・グルタミン酸
・グルタミン
・プロリン
・グリシン
・アラニン
・アルギニン
必須アミノ酸・イソロイシン
・ロイシン
・リジン
・メチオニン
・フェニルアラニン
・トレオニン
・トリプトファン
・バリン
・ヒスチジン

非必須アミノ酸は11種類、必須アミノ酸は9種類あります。

アミノ酸が2~50個つながったものを「ペプチド」と言います。タンパク質は、20種類のタンパク質を構成するアミノ酸がペプチド結合してできたものです。

タンパク質を構成するアミノ酸は、サプリメントや健康食品で摂取できます。サプリメントや健康食品に用いられるアミノ酸の製法には、植物由来の原料を発酵させる発酵法や酵素法などがあります。

アミノ酸をサプリメント・健康食品で摂取するメリット・デメリットは、以下の通りです。

アミノ酸のメリット

アミノ酸は、消化の必要がないため体内に吸収されやすいことが特徴です。栄養素としてだけではなく、特有の機能性成分を持つアミノ酸もあります。静脈栄養剤や経腸栄養剤として利用することも可能です。

アミノ酸のデメリット

アミノ酸は、タンパク質に比べると価格が高い傾向にあります。継続して摂取するには、コストがかかることがデメリットの1つです。さらに、アミノ酸には腸管の浸透圧を上げる役割があり、大量に摂取すると下痢を起こしやすくなります。

アミノ酸にはさまざまなメリットがありますが、単一アミノ酸の過剰摂取は急性毒性が現れる場合があるため、注意が必要です。

ペプチドとは

ペプチドとは、アミノ酸が結合した物質の総称です。アミノ酸の結合数によって、下記の3つに分類されます。

アミノ酸の結合数
ジペプチド2個
トリペプチド3個
オリゴペプチド2~20個程度
ポリペプチド20個以上

ペプチドの中には、体内で抗酸化物質やホルモンとして働くものがあります。ペプチドの機能性に注目が集まり、サプリメントや健康食品に活用されることも多くなりました。

サプリメントや健康食品に用いられるペプチドの由来成分は、主に牛乳・魚肉・大豆などのタンパク質やコラーゲンです。由来成分によって、ホエイペプチドやコラーゲンペプチドなどの種類に分けられます。

ペプチドをサプリメントや健康食品で摂取するメリット・デメリットは、以下の通りです。

ペプチドのメリット

ペプチドは分子量が小さいため、タンパク質よりも早いスピードで体内に吸収されます。吸収速度は、アミノ酸と同等またはアミノ酸以上です。また、アミノ酸と同様に、特有の機能性が認められるペプチドもあり、経腸栄養剤としても利用できます。

ペプチドのデメリット

ペプチドは、タンパク質より価格が高いことがデメリットです。継続してペプチドを摂取するには、コストがかかります。

ペプチドには、急性中毒やアレルゲンとなるなどのリスクがありません。価格の高さを除けば、メリットが大きい物質であると言えます。

タンパク質とは

タンパク質とは、人間の身体を構成する重要なエネルギー源の1つです。アミノ酸がペプチド結合した化学物質を、タンパク質と言います。明確な定義はないものの、アミノ酸の結合数が50個以上の物質をタンパク質と呼ぶケースが多く見られます。

タンパク質は、安定した固有の立体構造で、変性や再生などの変化が見られることが特徴です。体内では、筋肉・皮膚・髪の毛・爪などを作ったり、代謝の調整や物質輸送をしたりします。タンパク質の摂取量が不足すると、筋力の低下や免疫機能の低下を引き起こすことがあります。

タンパク質は、肉・魚・卵・大豆製品などの食品から摂取が可能です。また、アミノ酸やペプチドと同様に、サプリメントや健康食品からも摂取できます。タンパク質が主成分のサプリメントの1つが、プロテインです。サプリメントや健康食品に用いられるタンパク質は、牛乳や大豆が主な原料となっています。

食品やプロテインなどのサプリメントからタンパク質を摂取するメリット・デメリットは、以下の通りです。

タンパク質のメリット

タンパク質は、アミノ酸やペプチドに比べて安価で入手しやすいことが大きなメリットです。価格が安く継続して摂取しやすいため、健康維持やダイエットなどにも手軽に取り入れることができます。

また、タンパク質が多く含まれる食品を知ることで、普段の食事から無理なく摂取できることも魅力の1つです。

タンパク質のデメリット

タンパク質のデメリットは、消化しないと体内に吸収されないことです。動物由来のタンパク質は、植物性由来のタンパク質より早く吸収されます。しかし、動物性食品には、摂取しすぎると生活習慣病のリスクが高まる栄養素が含まれている場合があるため、摂取量には注意しましょう。

タンパク質が豊富な肉・魚・卵・大豆などは、アレルゲンとなる可能性がありますプロテインなどのサプリメントからタンパク質を摂取する場合は、成分をよく確認しましょう。

タンパク質・ペプチド・アミノ酸が吸収される仕組み

摂取したタンパク質は、胃や腸で段階的に分解されて体内に吸収されます。

タンパク質が体内に吸収される仕組みは、以下の通りです。

(1)胃でタンパク質を変性・分解
・胃酸やペプシンの働きでタンパク質が変性
・分解される
・分子量は大きい状態のまま小腸へ運ばれる

(2)小腸でペプチドに分解
・十二指腸で分泌される膵液中の酵素の働きでペプチドに分解される
・膵液中の酵素にはトリプシン、キモトリプシン、エラスターゼなどがある

(3)小腸でアミノ酸に分解
・小腸の粘膜上皮にある細胞内ペプチダーゼの働きでアミノ酸に分解される

(4)体内へ吸収
・膜消化によりアミノ酸が体内へ吸収される・ペプチドの状態で体内に吸収されるものもある

摂取したタンパク質は消化後に吸収されるため、体内に吸収されるまでに時間がかかります。タンパク質が消化されて体内に吸収されるまでの時間は、2~4時間程度です。胃腸の調子が悪い状態では、うまく消化吸収できずに排泄される可能性があります。

一方、アミノ酸・ペプチドのサプリメントや健康食品は、タンパク質の変性や分解にかかる時間を短縮できます。運動や筋肉トレーニング後など、効率良くタンパク質の効果を得たい場合は、アミノ酸やペプチドのサプリメントがおすすめです。

ただし、アミノ酸・ペプチド・タンパク質にはそれぞれメリットとデメリットがあります。サプリメントや健康食品で栄養成分を補う場合は、それぞれの特徴を比較した上で、商品を選ぶことがポイントです。

まとめ

アミノ酸は、アミノ基とカルボキシル基を分子内に併せ持つ化合物のことで、500種類のアミノ酸のうちタンパク質を構成するアミノ酸は20種類です。

タンパク質を構成するアミノ酸は、サプリメントや健康食品で手軽に摂取できます。ただし、単一アミノ酸を過剰摂取すると、急性毒性が現れる場合があるので注意が必要です。ペプチドの価格は高めですが、急性中毒やアレルゲンのリスクは低く、摂取しやすいと言えます。

アミノ酸・ペプチド・タンパク質には、それぞれメリットとデメリットがあるので、特徴を理解した上で商品を選びましょう。

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