桑の葉茶はどんな味?桑の葉茶のおいしい飲み方とは

桑の葉茶は、いわゆる健康茶と呼ばれるお茶の1つです。健康茶と言うと、あまり「おいしいお茶」としてのイメージを持たれにくい傾向にあります。一昔前に主流だった桑の葉茶の中には独特なクセが際立つ茶葉もありましたが、最近は味や香りにこだわって作られたものも少なくありません。

この記事では、桑の葉茶の概要とおいしい淹れ方を解説します。「クセが少なくても飲んでみたら苦手だった」という人のために、風味を気にせずおいしく飲めるアレンジレシピも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

桑の葉茶の味はまずい?

桑の葉茶は、健康茶の中でも渋みや苦みが少なく、爽やかさと香ばしさが印象的なお茶です。しかし、クセがなく飲みやすいとはいえ、桑の葉特有の風味が全くないわけではありません。加工方法によっても桑の葉茶の味や香りは変化します。

乾燥加工のみで仕上げた桑の葉茶は、煎茶のようにスッキリとした味わいが楽しめるでしょう。焙煎加工を加えれば、ほうじ茶のような香ばしさが際立ちます。また、細かい粒子にする微粉砕加工のパウダータイプなら、まろやかでえぐみが少ない上に、桑の葉茶の含む成分も効率的に摂取可能です。

桑の葉茶は食物繊維を多く含む反面、カフェインがあまり含まれていないことから、飲む時間を選びません。どのような料理とも合わせやすいため、食前や食間に飲む水やお茶と置き換えてみてはいかがでしょうか。

そもそも桑の葉茶とは?

桑の葉茶は、クワ科クワ属の落葉高木として知られる桑の木の葉っぱを、緑色が鮮やかなうちに収穫し、お茶として飲めるように加工したものです。マルベリーとも呼ばれる桑の実は食用に、樹皮は染料や繊維業に、木の幹は木材として日本でも広く利用されてきました。桑の葉の場合、お茶よりも蚕の飼料とする利用方法が有名です。

桑の葉にはさまざまな栄養成分が含まれていることから、中国では2世紀ごろより神仙茶として活用されてきました。近年は韓国でも人気が高まっています。

【桑の葉茶に含まれる代表的な成分】

  • DNJ(1-デオキシノジリマイシン) ※桑の葉特有の成分
  • カルシウム
  • ビタミン類
  • 亜鉛
  • マグネシウム
  • 食物繊維

桑の葉茶の味を引き立てる!おいしい淹れ方

桑の葉茶は、抹茶のように細かく砕いた粉末タイプと、煎茶のように乾燥させた茶葉タイプに分かれます。茶葉タイプはお湯で淹れることを前提としており、水出しはNGです。ホットで淹れた後に冷蔵庫で冷やせば、アイスでも楽しめます。

桑の葉茶小さじ1杯(3g)に対して、水600mlが目安です。ただし、メーカーや商品によって規定量が異なるため、事前にパッケージや商品説明書をチェックしてください。

以下では、桑の葉茶の味を存分に楽しめる、茶葉を使った淹れ方を2つ紹介します。

やかんで淹れる場合

桑の葉茶をやかんで淹れる場合は、お湯をしっかりと沸騰させて茶葉を煮出すことが、おいしいお茶を淹れるコツです。煮出したほうが茶葉の成分が溶け出やすいため、多少手間がかかってもいいときはやかんの使用を推奨します。

【やかんでおいしく淹れる手順】

(1)やかんでお湯を沸かす
(2)沸騰したら茶葉を入れる
(3)そのまま弱火で4~6分煮出す

なお、桑の葉茶の味や香りを引き出すには、硬水より軟水のほうが向いています。水道水でも問題ありません。

水を早く沸かしたい場合は、熱伝導率が高く殺菌作用も期待できる銅製や、熱伝導率が高く軽量でリーズナブルなアルミのやかんがおすすめです。保温性やデザイン性を重視するなら、ホーロー製のやかんを選ぶとよいでしょう。

急須やポットを使う場合

急須やポットを使う場合は、茶葉が開いて成分が溶け出すまでしっかりと蒸らすことが、おいしいお茶を淹れるコツです。

【急須やポットでおいしく淹れる手順】

(1)急須・ポットに茶葉を入れる
(2)熱湯を注ぐ
(3)そのまま4~6分蒸らす

急須やポットで桑の葉茶を淹れる場合、茶器の素材によっても味わいに多少の差が出ます。お茶本来の味を楽しみたいときは、素材の成分がお茶へ影響しにくい磁器やガラスを選ぶとよいでしょう。まろやかな味を期待するなら、素地に含まれる空気やミネラルがお茶に好影響を与えると言われる陶器製がおすすめです。

どの方法で淹れても桑の葉茶をおいしく飲むことはできますが、健康面を考えるのであれば茶葉の安全性にも気を配りましょう。いずれにしても、農薬不使用で国産桑の葉100%、かつ余計な添加物が入っていない茶葉を選ぶことが重要です。さらに、成分分析試験結果を公表している会社が製造した桑の葉茶であれば、安心度は高まります。

安心・安全な桑の葉茶の健康成分を余すことなく摂取したい場合は、茶葉を丸ごと砕いた粉末タイプを選んでみてはいかがでしょうか。

桑の葉茶の味が苦手な人におすすめアレンジレシピ

比較的飲みやすくはあるものの、桑の葉茶の味を苦手に感じる人もいます。

桑の葉茶の味が苦手な場合は、苦みが少なくほんのりとした甘みが楽しめる、粉末タイプを試してみましょう。粉末タイプは入れるだけで簡単に料理をアレンジできます。

粉末タイプは非常に溶けやすいため、カレーやシチューに混ぜたり炒め物に振りかけたりと、料理の隠し味にしても違和感がありません。クッキーやケーキなどのお菓子作りにもおすすめです。また、えぐみや青臭さも感じにくいため、抹茶の代わりに塩と混ぜて天ぷらなどにかけてもおいしく食べられます。ショウガや牛乳などと混ぜ、アレンジドリンクとしてもおいしく飲めるでしょう。

ここでは、桑の葉茶の風味を生かしつつ、さらに飲みやすくするアレンジレシピを4つ紹介します。なお、各レシピの分量はあくまでも目安となるため、自分自身の好みに合わせて適宜調整してください。

牛乳を混ぜるだけ!桑の葉茶ラテ

粉末状の桑の葉茶は抹茶に近い味わいであるため、牛乳との相性もよく、ラテにしても違和感なく楽しめます。桑の葉茶ラテの材料・作り方は、以下の通りです。

【材料】

  • 桑茶粉末…1包
  • 牛乳…180ml
  • はちみつ…大さじ1/2

【作り方】

(1)カップに桑茶粉末を入れ、少量の牛乳でしっかりと溶かす
(2)残りの牛乳を注ぎ、電子レンジで温める(600Wなら2~3分)
(3)はちみつを入れ、よく混ぜ合わせる

最初に少量の牛乳で桑粉末を溶くと、ダマになりません。はちみつの代わりに黒蜜やガムシロップを入れてもおいしくいただけます。

子どもでも飲める!桑の葉茶バナナスムージー

味覚が鋭い子どもの場合、バナナの味がしっかりと感じられるスムージーのほうが飲みやすいかもしれません。桑の葉茶バナナスムージーの材料・作り方は、以下の通りです。

【材料】

  • 桑茶粉末…1包
  • 牛乳…150ml
  • バナナ…1本

【作り方】

(1)バナナを一口大に切り、冷凍庫で一晩凍らせる
(2)ミキサーに桑茶粉末・牛乳・バナナを入れる
(3)滑らかになるまで15秒程ミキサーを回す

バナナはよく熟したものを使うと、甘くおいしく仕上がります。氷はお好みで足してください。

栄養素がたっぷり!桑の葉茶りんごみかんスムージー

桑の葉茶に含まれる栄養成分に加えて、さらにビタミンやミネラルを摂りたい場合は、甘みと酸味でサッパリと飲めるスムージーもおすすめです。桑の葉茶りんごみかんスムージーの材料・作り方は、以下の通りです。

【材料】

  • 桑茶粉末…1包
  • りんご…1/2個
  • みかん…1個
  • レモン汁…3~4滴
  • 水…100ml

【作り方】

(1)一口大に切ったりんごと、皮を剥いたみかんを冷凍庫で一晩凍らせる
(2)ミキサーに桑茶粉末・りんご・みかん・レモン汁・水を入れる
(3)滑らかになるまでミキサーで攪拌する

みかんは薄皮まで剥いておくと、より口当たりが滑らかになります。

朝食の代わりにも!桑の葉茶ミックスジュース

たっぷりのフルーツとヨーグルトでボリュームをアップすれば、食欲の湧かない朝にもサッと飲める栄養たっぷりのミックスジュースができ上がります。桑の葉茶ミックスジュースの材料・作り方は以下の通りです。

【材料】

  • 桑茶粉末…1包
  • ヨーグルト…80g
  • 牛乳…100ml
  • バナナ…1本
  • りんご…1/2個
  • キウイ…1/2個

【作り方】

(1)バナナ・リンゴ・キウイは一口大に切る
(2)桑茶粉末・ヨーグルト・フルーツをミキサーに入れる
(3)滑らかになるまで攪拌する

甘みが足りない場合は、はちみつやガムシロップなどで調整しましょう。フルーツはお好みで増減させても問題ありません。

まとめ

桑の葉茶は、数ある健康茶の中でもクセが少なく、飲みやすいタイプのお茶です。煎茶や抹茶と似た味わいのため、普段の生活に取り入れやすいお茶の1つと言えるでしょう。

お湯で茶葉から淹れる飲み方でもおいしくいただけますが、桑の葉茶の栄養成分を丸ごと摂取したい人には、粉末タイプがおすすめです。水にも溶けやすい上に、牛乳やフルーツなどと組み合わせたアレンジドリンクとして、あるいは料理の隠し味としても活用できます。

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